国立新美術館「森英恵 ヴァイタル・タイプ」へ
生誕100年を迎えられた森英恵さんの展覧会、
国立新美術館の「森英恵 ヴァイタル・タイプ」へ行ってまいりました。
圧倒されるような色彩、
生き生きと舞う蝶のモチーフ、
そして、纏う人の凛とした美しさを引き出すドレスや着物の数々……。
100年をつなぐデザインの力と、
その圧倒的な美意識に、終始胸が熱くなりました。
展示の冒頭にあった、
「いろいろなものを飾りたて、それを美しいとする時代はすぎ去りました」という言葉。
服飾に関わる一人として、この言葉が深く突き刺さりました。
単に華やかに着飾るだけの衣服ではなく、
その人の生き様や生命力、内面の美しさを表現することの難しさと尊さ。
私たちが手がける『さくらさくら』のエンディングドレスも、単なる「衣料品」としての服作りとは異なります。
横たわった時の故人のお体のラインの美しさ、
デリケートな肌に触れる素材の厳選。
そして何より、ご遺族の想いを受け止める「仕立て側の覚悟」が必要な、
非常に特殊で、一筋縄ではいかない繊細な世界です。
日本の美しい心と、
人生の最期に寄り添う美学を、
これからも頑なに守り続けてまいりたいと思います。
森英恵さんの軌跡と、素晴らしい展示に、
心からの敬意を込めて。
死装束・エンディングドレスさくらさくら
